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昨日の日経朝刊、ゴールドマンサックスに関する記事を読んでて思った。その昔、自由な新世界を求めてメイフラワー号に乗ってやってきたピルグリム・ファーザーズが建国したアメリカの成れの果てだな、と。「自由」の行き着く先は、そこしかなかったのだろうか。米国がふたたび輝きを取り戻すことはできるんだろうか。あれだけ深く強欲ウィルスに汚染されてしまうと、立ち直るのに一世代=30年は掛かるんじゃないだろうか。

もう一本のギリシャ関連の記事。S&Pにしろ、ムーディーズにしろ、米国の格付け会社って何やってんだろうね。いくらギリシャの財政が悪化してるからって、いきなり3段階も格下げしてジャンク扱いにするなんて、信用不安を助長しているとしか思えないね。どういう意図があるのだろうか。ドルを守るためでしょうか?

なんだかなあと思いながら、ゆっくりご飯食べて、いざスロージョグへ。ちょっと多めに走ってみようと思い、どんどん走っているうちに、見慣れた街並みのような、見知らぬ街並みのような場所へ。あれー、などと思いつつ時計を見ると、すでに50分ちかく走ってる。

あーん、迷子になっちゃったん。ここはどこ?あたいはだれ?グスン。おおよその検討を付けながら折り返すも、ほんと迷路に入り込んだような感じに。おかげで、けっきょく90分のジョグ+30分のウォークとなりました。トータル2時間。最後は完全に足が止まって、歩いてました。僕の足はまだ未熟でスロージョグでも90分しか走れない。シャワーを浴びたあとも、足全体だるいし、左の土踏まずがめちゃ痛かった。もう大丈夫だけど。

ちなみに、今回、iPhoneのアプリRunKeeperを初めて使って走ってみた。これは驚き。距離やらペースだけでなく、どこを走ったか地図上で記録されて一目で分かるし、アップダウンも分かるし、消費カロリーも計算される。しかも、このアプリがなんと無料なんだよね。地図などの情報は見せられませんが、トータルの結果だけは下記で見られます。
My RunKeeper Activity

さて、今週の一枚は、その時に走りながら聴いていたアルバム。JSバッハの平均律。演奏はバレンボイム。とてもゆったりした雄大かつロマンチックな演奏。平均律にこんな世界があったなんて。スロージョグのリズムにぴったりだったよ。

by naomemo | 2010-04-30 08:49 | 音楽から落語まで

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ギリシャがふたたび揺れている。今朝BSを見ていたら、アクロポリス(パルテノン神殿)がストで入場できなくなっている。せっかく来たのに残念という観光客は多いだろうな。

それにしても、ギリシャの財政はさらに悪化し、国債は格下げされ、とうとう利回り10%近くまで跳ね上がっている。ますますヤバイね。一時は準基軸通貨として期待されたユーロの将来にも暗雲が垂れ込めている。

ギリシャの姿には、将来の日本がだぶって見えるので気になるのだ。いろいろニュースを追ってるけど、どうも民衆はもともと国を信用していないね。税金をまともに払わない人も多いようだし。

冒頭でアクロポリスに触れたけど、ギリシャっていうと、どうしても「歴史上の国」というイメージが先立つ。よく知らないのだけど、「さまざまな都市の集合体」ってところがあるのかな。ギリシャの歴史をざっと一望できる本でも読んでみるか。

さて、今回もまったく関係のないマクラになってしまったけど、先週から今週にかけて、さんざん聴いていた、つまりヘビロテになっていたのが、レディオヘッドのIn Rainbows。なんだかずいぶん聴きやすいサウンドになった感じがするね。こっちの耳が彼らの音楽に慣れて来たのか、彼らの音楽が変わって来たのか。さて、どっちなんだろう。

by naomemo | 2010-04-23 09:15


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クラシカルの演奏家の間で、タンゴというかピアソラが注目されたのは、いつ頃だったろうか。数年の間に、矢継ぎ早にCDが発売され、ちょっとしたブームになった。なかでもサントリーのCMに使われてヒットしたのが、ヨーヨー・マの「ソウル・オブ・ザ・タンゴ(タンゴの魂)」。当時、何度も何度も聴いた。

その後で聴いたのが、ギドン・クレーメルの「ピアソラへのオマージュ」。クレーメルの熱の入れようは相当なもので、1枚だけではもの足りず、「オマージュ」シリーズ3枚と「天使のミロンガ」で合わせて4枚も出している。ただ、彼の演奏は、ピアソラというより、ピアソラの音符から紡がれたクレーメルの絶対零度の音楽とでもいうべきものになっている。

もう一枚、忘れちゃいけないのが、ブームの火付け役となったバレンボイムの「わが懐かしのブエノスアイレス」。名指揮者であり名ピアニストでもあるクラシカルの重鎮バレンボイムが、なぜタンゴなの?と初めは疑問に思ったけれど、えっ?これ、ほんとにバレンボイムなの?と、聴いてビックリ。もう正真正銘、タンゴなのだ。どうしてこんな演奏が…。それもそのはず、彼はブエノスアイレスで生まれ、その地で9歳まで、クラシックだけじゃなく、タンゴもたっぷり聴いて育ったのだった。

ほんと自然体の演奏です。普段着で、タンゴの名曲を、じつに愉しく演奏してるって感じ。ピアノ:バレンボイム、バンドネオン:メデーロス、コントラバス:コンソーレ。このCDを手に入れて、14、5年になるけれど、いまだにときどき聴きたくなるんだよね。

by naomemo | 2010-03-24 08:31


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昨今の欧州では、スレンダーより太めがいいんだとか。へー、そーなのかーと思ったけど、深く考えることもなく、そのまま忘れるに任せていた。去年のことだ。

でも、昨日、「タバコをやめて4ヶ月。すごく体調がいいんだけど、4キロも太ってしまって、困ってる」という知り合いからのメールを読んでたら、この欧州の話が、ふっと蘇ってきた。

どうやら欧州では摂食障害撲滅キャンペーンってのが動いているらしい。これまでスレンダーを推奨してきた流れを変えることで、摂食障害の一因とみられる「痩せなくちゃ」というストレスを取り除いていこう、ということなんだろう。

スレンダーになりたいという願望から喫煙に走ってきた女性も多かったのかも知れない。そういう意味では喫煙習慣を断ち切ることで少しばかり太っても、気持ち的にはラクかもね。そう、その自然な姿がいいんだよ、って言ってあげることは大切なことだし。痩せてる人がいたり、太ってる人がいたりするからいいんで、みんな痩せてたり太ってたりしたら、気持ち悪いし。

ただ気になるのは、この摂食障害撲滅キャンペーンと喫煙撲滅キャンペーンが相互にリンクしている感じもある。すでに喫煙撲滅キャンペーンのあおりを喰って、ロンドンであちこちのパブが潰れてるとか、ウィーンで店仕舞いを余儀なくされる老舗のカフェがあるとも聞く。そうなると、これはもう魔女狩りに近い。喫煙か、禁煙か、それはお店単位で決めさせればいいよね。けっきょくのところ、どの店に入るかなんてことは、客が決めるわけだから。

自由化も行き過ぎると深刻な問題を起こすけれど、規制強化も行き過ぎると社会から生気が失われる。ギスギスして困るよね。でも、世界は規制緩和から規制強化へ動き始めたばかりだから、振り子がほどよい所に戻ってくるまで相当の時間がかかりそう。世の中、ほどほどってところには、なかなか収まらないね。

なんだか今日も長マクラになってしまったけど、今週の一枚。「スレンダーより太めがいい」というトレンドがあることを最初に知ったのは、ここに紹介するアデルを知った頃だったのだ。最初に彼女をブラウン管を通して見た時、たしかに太めだねえ、でも、可愛いじゃん、って思ったのだった。

彼女は、この19歳のデビュー盤で、一気にスターダムへ。とってもいい雰囲気を持ってる。好みのナチュラルなハスキー・ヴォイスでもあるし、なかなか心地よいアルバムです。

by naomemo | 2010-02-26 08:38 | 音楽から落語まで



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むかし、むかし、もうはるか彼方のことなんだけど、ちょっとばかりジャズを齧っていたことがあり、その頃よくジャズ喫茶にも入り浸っていた。コーヒー一杯か二杯で、3時間も4時間も居座ったりして、リクエストなんかもしたりして、店にとっては、じつに迷惑な話だったに違いない。でも、イヤな顔をされた記憶がない。鈍感だったのかも知れないけれど、きっと、いまより少し、穏やかな時代だったんじゃないかと思う。だって、みんな同じようにしてたんだからさ。

その当時は重いジャズが好まれていたんだけど、ボク自身はボサノヴァ・ジャズがお気に入りだった。なによりその軽やかなリズムが好きだったんだけど、スタン・ゲッツの甘いサックスの音色や、チャーリー・バードのナイロン弦ギターが紡ぎ出すナチュラルな音色に聞き入っていたのだった。

ということで、なんの脈絡もないんだけど、今週の一枚に、そのチャーリー・バードが99年にリリースしたラスト・アルバム、サッチモことルイ・アームストロングに捧げられたアルバムを取り上げます。収録曲は「小さな花」「ニューヨークの秋」「ハロー・ドリー」、さらには「この素晴らしき世界」など、よく知られた定番ぞろい。全12曲。ギターはもちろんチャーリー・バード、ピアノはロバート・レッド、ベースはデニス・アーウィン、ドラムスはチャック・レッド、トランペットがジョー・ワイルダー、サックスがスティーブ・ウィルソン。チャーリー・バードのことしかよく知らないんだけど、みんな心地よくスイングしてて仕合わせな気分になります。

by naomemo | 2010-02-16 08:33



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今年はベートーヴェンを聴くぞと、前に書いた。ということで、今週の一枚は、ふたたびベートーヴェン。

昨年の暮れに、アーノンクール+ヨーロッパ室内管弦楽団による交響曲第7番を聴いて以来、ベートーヴェンは彼らで聴き直してみようという気分になった。なにしろ聴けば聴くほど、すっごい演奏なんだから。アマゾンで調べてみたら、交響曲だけじゃなく、ピアノ協奏曲も手がけていることを知ったので、さっそくお取り寄せ。それにしても輸入版は、国内版の1/3以下という破格の値段なんだよね。こういうことは何年も前から起きている現象だけど、不思議だよねえ。

それはそれとして。肝心のピアニストは、ピエール・ロラン・アマール。この人のピアノ(フォルテ・ピアノ)は初めて聴いた。少し線が細いかなとも思ったけど、何度か聴いているうちに、しなやかで芯は強いという感じになってきた。なかなかいいっすよ。

えらそうなこと言うつもりはないけど、捥ぎ立て、生まれたてのベートーヴェンがここにいる、という印象です。もうすぐ春ですね、という今頃に聴くのに相応しいアルバム。気に入ったので、ここに取り上げることにしました。

さて。今朝「はじめての金読本」更新しました。こちらは、七十歳、八十歳のおばあちゃんが読んで分かるようにと、いろいろ思い巡らせながら、ゆっくり取り組んでいますので、ときどき覗いてね。

by naomemo | 2010-02-01 08:45



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そういえば、キネマ旬報では、2009年の洋画ベストテンの1位に「グラントリノ」が選ばれていたね。なぜか、あの作品は、映画業界で、すっごく評判がいいみたいなんだよね。どうしてかな。たぶん、「いま」がしっかり描かれてる、ってことなんだろうな、米国の。でもなあ、たしかに素晴らしい作品には違いないんだけど、1位はないでしょう。ねえ。

そんなこともあったりして、今朝、電車の中でこのブログの映画レビューを読み返していた。昨年一年、どんな映画を観て、どんなことを感じ、どんなことを考えてたんだろうなあって。映画レビューは、このブログの柱の一つなので、けっこうリキを入れてる。だからこそ、ときどき読み返すことで自分の立ち位置が確認できる。これ、ブログをやる最大の効用だと思っている。

でも、もう一ヶ月も映画のこと書いてないなあ…。そのうちに、「そして、私たちは愛に帰る」のことを書きます。ちょっと待ってね。

さて、このところ朝晩、電車の中でベートーヴェンを聴いてるんだけど、今朝は久しぶりにマドレデウスの「アントロジア」をチョイス。で、「今週の一枚」に取り上げることにしました。

「アントロジア」、すなわちベスト盤です。何枚かあるアルバムのなかで、とにかく歌姫テレーザの声を聴きたくなった時は、これをチョイス。悲しい気分を味わいたくなったら、迷うことなく「テレーザを聴きなさい」と言いたい。頭蓋骨の中を千年くらい旅して、ようやく生まれてくるような声、なんである。

by naomemo | 2010-01-22 08:38



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昨年末、連れ合いと娘が「のだめ」を観に行って来るといって二人で出かけた。ドラマシリーズより使用曲数も多く、けっこう楽しめたそうな。最終章前半と銘打っているので、しばらくしたら後半が公開されるのだろう。洋画人気凋落を尻目に、このラブコメはドラマ人気そのままに好調で、予想通り満席だったという。

その「のだめ」のテーマ曲になっているのが、ベートーヴェンの「交響曲第7番」なんである。第7番には、英雄とか運命とか田園のような表題がついてないので、けっして人気のある曲ではなかったと思うけど、「のだめ」のおかげで日本ではけっこうブレイクしてるんじゃないかな。

そんなこともあって、こちらも昨年末から久しぶりにベートーヴェンの音楽を聴いている。ベートーヴェンって、「ガンバレ、ガンバレ」と背中を押してくるようなところがあって、なんとなくうざったく感じてて、正直これまであまり好んでは聴いてこなかったんだけど、ちょっと気分が変わってきた。今年はあらためて聴き直してみようかな、と。他力本願みたいだけど、音楽に背中を押されるってのも悪くないかも、と。

そういえば、ベートーヴェンって、高度経済成長期にはずいぶん人気があったような気がする。いまでも年末になると各地で「第9」が演奏されるが、合唱でみんなが参加できるという楽しみがあるにせよ、やはりその時代の名残りに違いないだろう。いつの頃からか、モーツァルトやらシューベルトやらに人気が移っていったように思う。転換期は80年代だろうか、「上昇志向」というトレンドがピークを迎える頃に、「癒し」という次の時代のトレンドが準備されていたんじゃないだろうか。なーんて、これはあくまでも実感で、当てずっぽうで書いている。実際にレコードやCDの売上げ推移データがどうなっているのか、知ってる人があれば、教えてもらいたいものだ。

ということで、今週の一枚は、ベートーヴェンの「交響曲第7番」である。指揮アーノンクール、演奏ヨーロッパ室内管弦楽団。以前からこのチームの演奏は気に入っていて、モーツァルトの後期交響曲も、もっぱらこのチームの演奏で聴いている。特徴といえるかどうか分からないが、アーノンクールには、管楽器を比較的よく鳴らす傾向があるように感じる。年末に自宅近くの山野楽器で購入し、iPodに入れて電車のなかで聴いている。なかなかいいっすよ。

by naomemo | 2010-01-08 08:36


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シューベルトといえば、「歌曲の王」として知られています。生前からそうだったようです。マイナー・ポエトと見られていたということなんでしょうね。もっとも有名な交響曲からして、「未完成」だしね。

それを否定するつもりはありません。でも、たぶん、シューベルトって、生前から歌曲くらいしか演奏されなかったんだろうね。弦楽四重奏にしろ、交響曲にしろ、コンサートホールで演奏されることなど、ほとんどなかったんじゃないかな。彼の交響曲集なんかを聴いていると、そんな思いが強くなる。

ことに、最後の交響曲として知られる「ザ・グレイト」の素晴らしさ。トータル1時間近くあるけれど、美しいメロディとエキゾチックなリズムが頻繁に登場して、まるで色鮮やかに編み込まれたタペストリーを見ているようです。というより万華鏡かな。いっこうに飽きることがない。

こんなにも神秘的な音楽があるものだろうか。僕は、ひそかに、数ある交響曲のなかの最高峰なんではないかと思っているくらいです。

by naomemo | 2009-12-04 09:02


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以前、ちょっとだけ取り上げたことがあるけれど、知人に月間500キロほど走っている強者がいます。その彼が、昨夕、会食の前に皇居一周ランを終えてお風呂屋さんに向かう際、横断歩道を渡っていて、左折する車に飛ばされたらしい。

幸い大事にはいたらなかったそうですが、冬は陽の落ちるのも早いし、気をつけてくださいね。最近は、横断歩道だから歩行者優先なんて思っていると、とんでもないことになりかねません。横断歩道手前で立ち止まっていても、まったく止まる気配さえ見えない車が増えてきました。無視しているのか、見ていないのか、あるいは見えているのに見えていないのか。

交通ルール無視でいえば、先日、車を運転してて交差点を左折しようとしたら、前方対向車線の車がいきなり右折で突っ込んできました。あやうく接触するところでした。右折左折での左方車優先というルールなど、まったく無視です。ルールなんてどうでもいいのか、相手を見る余裕がないのか、自分のことが最優先になっているのか。最近、こういうことが多いのが気になる。最低限のルールとかマナーが守られなくなるっていうのは、ちょっとヤバイ兆候じゃなかろうか。

さて、ドバイ・ワールドやら、ドル安円高やら、二番底懸念やら、いろいろ気になることはあるけれど、横において、遅ればせながら「今週の一枚」であります。

じつは、今日はシューベルトの交響曲を取り上げようと思っていたのだけれど、気が変わりました。たまにはジャズを取り上げてみようかな、と。クロード・ウィリアムソン・トリオの「クレオパトラの夢」。このアルバムには、表題作のCleopatra's DreamやSo Whatなどの名曲も収録されていますが、僕が電車の中で繰り返し聴いているのは、Sonoraという曲。なんとも甘くて、せつなくて、ユルユルにほどけちゃいます。いつまでも聴いていたくなるから困っちゃうんだけど。

プレーヤーは、クロード・ウィリアムソン(P)、サム・ジョーンズ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。彼らの演奏を聴いていると、ジャズの生命線はスイングにあるんだよなって、あらためて思ったりしますね。

by naomemo | 2009-11-27 08:28