ハーフ・マラソンにデビュー


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11月23日の休日。府中多摩川マラソンに参加した。もともとの計画では、10月17日の荒川タートル・マラソンをデビュー戦に位置づけていたのだけれど、9月末から喘息が発症し参加を見合わせることになった。そのため結果的に今回のレースが生まれて初めてのマラソンということになったわけだ。マラソンといっても、フルじゃなくハーフの21キロだけどね。

でも、周囲からは、デビュー戦がハーフですか!?と呆れられていた。通常は5キロ、10キロと、段階的にトライして行くものらしい。いきなり21キロのハーフなんて無理じゃないの、というニュアンスが含まれていることは感じていた。でも、いいじゃないの。喘息症状が出た10月こそ走れなかったけれど、現在は週に40キロ程度は走っている。これまで何度か15、6キロくらい走ったこともある。行けるんじゃないか。いや、正直にいうと、走り切れるかどうか自信はなかった。でも、エントリーしてるんだから、走り切らないとね。

前夜たっぷりと睡眠を摂り、さて、当日。スタートは12時53分。余裕を持って早めに自宅を出て、会場のある府中本町へ電車で向かう。その途上、本を開いても文字がうまく入って来ないので、ひたすらバッハのゴルトベルク変奏曲を聴く(ちなみに演奏はマレイ・ペライア)。最寄り駅が近づくに連れて、参加ランナーらしき出で立ちが一人二人と増えて来る。

ドキドキ、わくわく。やがて、会場の郷土の森・総合体育館に到着。受付でハガキを渡し、ゼッケン、記録用チップ(胸側のゼッケンに付いていたが)、記念のタオルなどを受け取る。

体育館の2階席シートはすでに埋まっている。荷物を保管する特定の場所があるわけじゃない。柱近くの場所をとりあえず確保。おにぎりとお茶でサッサと腹ごしらえを済ませ、いったん外に出る。半袖にしようか、長袖にしようか。ウィンドブレーカーは、手袋は、必要だろうか。雨は完全に上がっている。風は強い。でも、空気は温かい。半袖でいいな。ふたたび体育館に戻る。見よう見まねで、Tシャツの胸と背中にゼッケンを安全ピンで取り付ける。シューズを履き替えて、入念に紐を締め直す。

さあ、あとはスタート時間を待つのみ。周囲もみんな緊張してるのが伝わって来る。そう、緊張してるのは、僕だけじゃないんだよな。そうこうするうちに応援がやって来る。といっても、妻ひとりだけどさ。

僕の年代のスタート時刻は、12時53分。ただいま25分。そろそろスタートの場所へ。すでに学生や駅伝選手たち、年代の若い集団はスタートしている。あとは、僕たちシニア(?)と女性たちのスタートを残すのみ。ドク、ドク、ドク。心臓の鼓動が聞こえる。先頭集団に引っぱられて最初に飛ばすと、完走できなくなると思い、最後列からのスタート。ゆっくり抜いて行けば良いや、なんてことを考えている。

最初の3キロまでは予定通り、抑えて抑えて走っていた。ちょうどいい感じのペースの人がいたので、風よけにピッタリ後ろについて走った。ここまでは我ながら冷静に対処していたものだと思う。

ところが、しばらくすると、3分後にスタートした走り慣れている女子ランナーたちに次々と抜かれて行く。あまり気分のいいものではないけれど、それは仕方ない。なにしろ、こちらはデビューしたてである。抜かれて当然。気持ちが高ぶらないように、抑えて、抑えて、ゆっくり走った。でも、5キロ手前で、予定より早く巡航ペースに乗っていたように思う。ペースを上げるのが、少し早かったなと、いまでは思う。

10キロ通過地点で妻が応援しているのが見えたので、人差し指と中指を立ててVサイン。その辺りまでは、新しいペースメーカーも見つけて、じつに調子良く走っていたのだ。遥か彼方、多摩川の上流に見える奥多摩の山々の稜線を眺めたり、川沿いの紅葉を眺めたり、けっこう余裕があったように思う。ところが12、3キロあたりの地点だろうか、急に右脇腹が苦しくなってきた。ヤバイ。弱った。こんなとこでリタイアするのはヤだな。どうしよう。これまで走っていて脇腹が痛くなったことはなかったので、どう対処したら良いか分からなかったけれど、とりあえず少しペースを落としてみた。そしてできるだけ深い呼吸を試みながら走った。しばらくするうちに痛みは消えた。

ここから徐々にペースを戻す。でも、15キロを過ぎてからの旅程の、なんと長いことか。脚はどんどん重たくなるし。「お前、よく頑張ったよ。」「ここまでもう十分走ってきたじゃないか。」「デビュー戦だし、歩いたっていいんだぜ。」「誰もなじったりしないさ。」などと悪魔は囁くし。何度、歩こうと思ったことか。だけど、TBRC(Tokyo Bullion Runners Club)のTシャツ着て走っているし、歩いたら格好わるいじゃん。それになにより歩きに来た訳じゃないからね。頭のなかを空っぽにして走り続けた。

残り2キロの表示を見て、もうすぐだと思ったけど、そこからのまた長いこと、長いこと。時間が止まってるんじゃないかと思いながら走った。大げさに言うと、スローモーションのように緩慢にしか走れてないような感じ。実際にはそれほどスピードは落ちてなかったのかも知れないけど、そんな気分だった。きっと、早く結果を求めると楽しめなくなって、辛くなるんだろうな。

最後は思い切り走ってフィニッシュ。やったぜ。走り切ったぜ。そのあと飲み物と記録証を貰って、ゆっくり体育館へ。ところがその途中でハプニング。階段を上っている時に、両足がガチガチにつった。その時にまず思ったのは、フィニッシュしてからで良かった〜、だった。そのうちに動けなくなった。しかし、捨てる神あれば、拾う神あり。女神が通りかかり、声をかけてくれて、適切な処置をしてくれたのだった。聞けば、ドゥー・スポーツ豊洲でインストラクターをしているんだと。知人と一緒にレースに参加していたのだった。助かりました。あちこちのレースに出てるみたいだから、いつかお礼しなくちゃ。

ちなみに、マラソン・デビューの結果は、2時間5分57秒。平均して1キロ6分のペースでした。スタートする前は、2時間15分から20分くらいだろうと思っていたので上出来。でも、これで目標が出来た。来春またハーフマラソンを走る時には、2時間を切りたいな。でも、いまは、しばらくハーフは走りたくない。なにせ、21キロは長過ぎるぜ、っていう印象だったから。次回は10キロを走ってみたいな。ま、そのうちに、またハーフを走りたくなるだろうけど、フルは、来シーズンまで取っておこうと思う。もっと脚が育ってからだね。

それにしても記録証の写真をここに載せるなんて、やっぱしうれしいんだね。単純なやつだ。

by naomemo | 2010-11-24 09:15