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データから見えない米国社会の変化

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今朝は、先日NHKニュース番組で知ったこと。メモです。

米国では、南部と中西部の経済不況が深刻なんだとか。失業率が高く、つまり仕事にありつけない白人たちが増加し、フラストレーションが溜まりに溜まり、そのエネルギーが捌け口を求めてヒスパニック移民たちに向かい、ついに排斥運動に発展しつつあるんだとか。

実際には、ゴミ収集、農業、酪農などの過酷な労働は白人たちは嫌がって就かず、つまりヒスパニックで保たれているらしい。それなのに、ヒスパニック移民たちが自分たちの仕事を奪っているという思い込みがムクムク育ちつつあるということだね。

現在の不況がイラク・アフガニスタン問題の後遺症、金融・不動産バブル崩壊の後遺症だということくらい分かりそうなものだが、冷静に判断できる段階はとうに過ぎ去っているということなのだろう。昨年観た映画「扉をたたく人」にも、この米国の移民問題が扱われていたっけ。

それにしても、よく考えてみると、もともと米国は移民社会そのものなのに、移民を排斥しようという動きが高まっているのは、自分たちの否定につながることじゃないのかな。アイデンティティの危機。米国社会は想像以上に大きな岐路に立っているのかも知れない。

経済指標からは見えてこない現実がここにあるね。

by naomemo | 2010-10-04 09:15