神の見えざる手、だったのかあ。

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宗教学者の視点というのも、なかなか刺激的なものだ。

この島田裕巳著「金融恐慌とユダヤ・キリスト教」はずいぶん前に読み終えたんだけど、ずっとバッグのサイドポケットに入れっぱなしにして、犬の耳のように角を折り畳んだページを時折パラパラと眺めていた。まだしばらくパラパラしているかも知れないけれど。

印象に残ったところは数々あるけれど、もっとも強く残っているのは、「市場原理主義」と「宗教原理主義」の根っこは同じ、というところだった。つまりは、「神の見えざる手」が世界の調和を図ってくれるというユダヤ・キリスト教的な信条が、果てのない「規制緩和」=「自由化」を生み出し、その結果、強欲な金融資本主義が生まれたという解釈。これ、けっこう説得力がありました。

もうひとつ言えば、「市場原理主義の破綻」と「金の復活」はコインの裏表に違いないと思っているので、その意味でも参考になった一冊でした。

by naomemo | 2010-09-01 08:26