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柳家三三の高座へ

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先週末、久しぶりに高座へ足を運んだ。古くからの友人に誘われて、初めての虎ノ門J亭落語会、柳家三三の独演会だった。三三は「さんざ」と読むのだけれど、「さんざん」とも読めるところが面白い。小三治の弟子で、若手の注目株らしく開演後は140〜150席ばかりの会場はほぼ満席だった。

前座のあと、本人、登場。ふむふむ、なかなか男っぷりもいい。声もしっかり通るし、まくらもなかなか洒落てる。なにより背筋がピシッと伸びた話しっぷりに好感が持てる。どんな演し物なんだろうと思ってたら、一席目は「ろくろっ首」だった。うーむ、これは、噺そのものにリアリティが欠けるだけに、観客を惹き付けるには、かなりチカラがいると思いながら聞いた。

次に、ゲストとして登場したのが、柳家喜多八という三三の兄弟子。演し物は「明烏」。「明烏」は志ん朝のCDで何度も聞いてるので、つい比較しながら聞いてしまったのだけれど、この人、かなり強弱を付けた、碎けた話しっぷり。それはそれで面白いし悪くはないんだけど、いかんせん、ちと滑舌が悪くて聞き取りにくい。そこが難点だった。

そして三席目に、ふたたび柳家三三が登場。演し物は「花見の仇討ち」。話しっぷりは堂に入ったもの。でも、ちと物足りなかったなあ。噺そのものに色気がないことも手伝ってか、感動とか笑いにつながって行かない。噺の世界へスーッと入って行って、いつのまにか江戸時代の上野にいる、という具合にはならなかった。

落語の楽しみ方にはいろいろある。だから一概には言えないのだが、噺を聞きながら、いつのまにか時空をポンと超えられることを楽しみにしている客には、正直、いまの柳家三三では、ちと物足りない。古今亭志ん朝、立川志の輔あたりと比較してしまうので辛口になってしまうもかもと思っていたら、隣で聞いていた友人も、いまいち物足りなかった様子。

ま、当たり外れ、出来不出来があるのが高座というもんです。

by naomemo | 2012-02-20 14:56 | 音楽から落語まで