国芳を観て来た

c0112103_12583449.jpg

没後150周年を記念し、作品総数420点ばかりを一堂に会した歌川国芳の展覧展が開催されると聞き及び、前から楽しみにしていた。休日は大変な混雑と聞いていたので、いろいろやりくりして先週金曜日の夕方、2時間半ばかり時間を取って観て来た。

迫力あるなあとか、奇抜な発想だなあとか思いながら、一点一点眺めているうちに、おや?と気づいたことがあった。彼が描く世界には、実在する、あるいは空想上の、さまざまな生き物が登場するのだが、どうも「水に関係する」生き物が多く登場するなあ、と。

鯉、蛙、龍、蛇、鰐、鯨、蛸、なかでも鯉、蛙、龍はよく登場する。そこに気づいてから、もういちど美人画や風景画を眺めなおしてみると、背景に、湖、河、海、池などがよく描かれているではないか。どういうことなんだろうね。これほど「水」に拘った画家も珍しいのではないだろうか。

たしか「水」は無意識に通底するモチーフと聞いたことがあるけれど、ひょっとすると、国芳は、毎晩のように夢に登場する様々なビジョンを、画面に再現することができる特異な才能の持ち主だったのかも知れない。そんな感想を抱きながら、とっぷりと暮れなずんだ六本木の会場を後にしたのでした。

by naomemo | 2012-02-01 12:59 | 音楽から落語まで