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アポロに戻る新世代宇宙船


今晩、米国のスペースシャトル「アトランティス」が帰還するようだ。これを最後に、米国連邦政府はスペースシャトル開発計画から撤退するのだという。

さまざまな理由があるのだろうけど、おそらく連邦政府に宇宙開発を続けられるだけの資金的余裕がなくなったということが大きいのだろう。なにしろ連邦政府の債務発行残高(=国債発行残高)はすでに法律で定めた14兆2940億ドルに達しており、8月2日に迫る法律改正期限までに債務上限額の引上げを決定しないと、債務不履行=デフォルトになるリスクがあるほどなのだ。議会における与党と野党のネジレが生んでいるリスクという言い方もできそう。

スペースシャトル開発計画が中止になった理由はもう一つあるらしい。宇宙船開発担当者の話によれば、安全な宇宙船を求めて行くと、1960年代に作られていたアポロ宇宙船に近づいていくというのだ。スペースシャトルの仕組みは複雑過ぎて、安全性を確保するためのメンテナンスに時間とお金がかかり過ぎるらしい。それに比べてアポロの仕組みは単純かつ堅牢に出来上がっているからだという。そして今後はアポロをベースに再出発するらしい。同時に、資金不足を補う意味で、技術の民生化を図って私企業にも開発を委託していくという。

複雑なものが必ず脆弱とは思わないけれど、単純なものほど強いということはある。容易なことじゃないんだけど、単純であり続けたいものだ。

Back to Basic, Back to Simplicity.

by naomemo | 2011-07-21 09:14