「告白」は恐ろしい物語だった

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松たか子が主演する映画「告白」を見た。ほとんど崩壊している教室(これは実態に近い)。いたいけない一人娘を亡くした女性教師。母の愛情に飢えた成績優秀な少年。父親の存在感がうすい家庭の過保護な母と息子。若くて能天気な熱血男性教師。

松たか子が演じる女性教師は娘の死因が事故ではなく生徒による犯行であることを突き止め、決然と復讐を決意する。自ら手を下すことなく、用意周到に、言葉で人心を操りながら、犯行に及んだ少年たちを自滅に導いて行く。その復讐の物語が、主要な登場人物の告白という形式で描かれていく。

現代ではもちろん禁止されているが、仇討ちは、江戸時代まで、少なくとも武士階級においては、一定のルールに従って行なうのであれば法的に許される行為としてあった。あるいはそのように無念や憤懣を晴らす捌け口を設けることで社会の安定を図っていたのかも知れない。あるいはそれが多少なり犯罪の抑止につながっていたかも知れない。仇討ちは、悪なのか、それとも、正義なのか。悪と正義はコインの裏表なのか。

それにしても「告白」は恐ろしく、そして哀しい物語だった。




by naomemo | 2011-06-17 09:15 | シネマパラダイス