クレイジー・ハートを観て来た

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先日、仕事帰りに、クレイジー・ハートを新宿で観て来た。今年の米国アカデミー賞で、主演男優賞と主題歌賞を受賞した作品である。

主人公のバッド・ブレイクを演じているはジェフ・ビリッジス。彼が観たくて足を運んだに等しい。相手役の新聞記者ジーン・クラドックを演じているのはマギー・ギレンホール。いうまでもなくマギーの方がキャリアは長いのだろうけれど、どことなく雰囲気がキルスティン・ダンストに似てるね。好きなタイプだ。

主人公のバッドは、一昔前まで、南部カントリー・ソングのジャンルで、シンガー・ソング・ライターとして人気を欲しいままにしていたらしい。しかし、酒グセと女グセの悪さがたたって、いまでは地方都市のドサマワリに身をやつしている。お決まりのごとくアル中であり、ニコ中である。そんなどーしよーもない初老の男が、ある日、子持ちの新聞記者ジーンの取材を受け、惹かれて行く。ジーンの方も、こういう男に惚れてはいけないと思いつつ、惹かれて行く。愛があり、別離があり、痛みがあり、そして再生がある。そう、これは再生をテーマにした物語なのだった。

この作品、ジェフ・ブリッジスを観たくて足を運んだんだけど、ジーンを演ずるマギーがじつに良かったね。繊細な心の動きが、表情の移ろいに透けて見えるのだ。思わぬ収穫というべきか。

ただ、この作品、「男ってどうしよーもーねーな的」物語として見ると、昨年観たレスラーの方が一枚上だったかもなあという気がする。峠をとうに越えて、まるでボロ雑巾のようになったプロレスラーを、ミッキー・ロークが演じているんだけど、これがもうなんていうか、ミッキー・ロークの生き様のまんまなのだった。まさにハマリ役だったよ。

それに比べると、ジェフ・ブリッジズは、いくらグダグダになってても、育ちの良さが滲み出てるんだよねえ。見終わった後、そこがいまいち、と思った。だけど、しばらくしたら、アメリカ南部の人って、きっと、あんな感じに人がいいんだろうなあという気もしてきた。それはそれで、なかなか捨てたもんじゃないなと思えて来たよ。




by naomemo | 2010-06-30 09:10 | シネマパラダイス