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今週の一枚:STING "BRAND NEW DAY"


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今朝のNHK BS「おはよう世界」を見てて知ったんだけど、英国では「イタドリ」という外来種の植物による被害が拡大しているそうだ。生命力が旺盛で、いわば琵琶湖に放たれたブラック・バス状態になっているってことだね。以前なら薬剤を撒布して生育を止めたり、被害拡大を防いだりしたのだろうが、環境への配慮から、別の方法が模索されていたという。

そこで、白羽の矢が立ったのが、もともとイタドリと同じ環境にいたイタドリの天敵。その名はといえば、イタドリ・マダラ・キジラミ。あれ、なにそれ、日本語じゃないの?と思うでしょ。そう、英国から見た外来種イタドリとは、もともと日本から持ち込まれたものらしいのだ。それが大繁殖して生態系を狂わせているのだ。だから同じ環境出身のイタドリの天敵で繁殖を止めようというわけだ。

ただ、番組キャスター高橋弘行氏によれば、以前、南米だったかで同種環境の生物を利用した生態系維持対策を打ったところ、こんどは対策に使った生物が大繁殖して別の被害が拡大した例もあるという。環境とか生態系ってのは、ほんとややこしいんだね。いちど狂うと、なかなか元に戻れない。これ、なにかに似てるね。

このニュースを聞いてて、ふと浮かんで来た言葉が、経済生態系。そんな言葉があるのかどうか知らないけれど、生物に生態系ってものがあるのなら、人間にだって生態系はある。経済はもちろん、社会のあり方、金融のあり方、会社のあり方、文化のあり方、すべてに渡って生態系はあるんじゃないかと。これからは、そういう発想もありなんじゃないかと。これについては、もう少し考えてみようと思う。

さて、今週の一枚。ちょっと強引かも知れないけれど、英国の話題ということで、1999年にリリースされたSTINGのBRAND NEW DAYです。宇宙的な感覚が漂うA Thousand Years、中東の香りが濃いDesert Roseなど、名曲ぞろい。昨日から久しぶりに電車の中で浸っている。じつに心地よいアルバムです。

それにしても、このアルバム、世界がひとつの転換点を迎えた1999年のリリース。そしてアルバム・タイトルがBRAND NEW DAY、新しい日。もちろん偶然に違いないだろうけど、なんだか象徴的。

by naomemo | 2010-03-10 08:45