メタ安定の崩壊ートルコとイスラエル

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たかがTVドラマの内容が原因で、比較的友好な関係にあったトルコとイスラエル両国が喧嘩するなんて、まるで子供みたいだなあと思いながら、朝のBSニュースを見ていた。でも、子供の喧嘩とは、やはり違うんだね。

たまたま一昨日から読み始めた「『渋滞』の先頭は何をしているのか?」という本に、「メタ安定の崩壊」という言葉が出てきた。その箇所を読んでいて、あ、そーか、トルコとイスラエルはすでに「メタ安定の状態」にあって、それが崩壊したということんだなあ、と思ったわけ。

説明が必要だね。メタ安定とは、「例えば時速100kmぐらいで車間距離が30m程度で走っているような」状態で、「運転手にとって高い緊張が続いている」状態。別の言い方をすれば、いつ渋滞になってもおかしくない密度まで「車間距離を詰めて高速で走っている」状態のこと。この状態では、たった一台がちょっとブレーキを踏むだけで、自然渋滞に発展しうるということだ。あるいは、このメタ安定の状態で、傾斜が1度とか2度といった運転手も気づかない程度の上り坂に差し掛かっただけで、容易に自然渋滞になるのだという。

つまり、トルコとイスラエル両国間には、すでにそれだけ過緊張の状態にあったということになる。ニュースによれば、昨年からのイスラエルによるガザ地区爆撃あたりから、関係は悪化していたということだ。でも、どうも、それだけでもないような気もするんだなあ。

トルコは、以前からEU加盟を希望している国として知られている。社会の体制もイスラム圏のなかでは自由化が進んだ国でもある。ところが911テロが発生して以来、EU内で嫌イスラム気分が高まり、トルコ移民がきわめて多いドイツでは排斥運動にまで高まりそう。つまり、トルコはEUからも距離を置かれ、さりとてイスラム圏に容易に回帰するわけにも行かないってことで、国全体に、相当な欲求不満というかストレスが溜まっていても不思議じゃない。そういう面でもトルコ自身「メタ安定の状態」にあったのかも。そんな感想を持ちました。

昨年見逃した映画に、「そして私たちは愛に帰る」というトルコ映画があるんだけど、そのあたりのことも取り上げられているらしい。先日wowow録画したので、週末にでも観てみようと思っている。

by naomemo | 2010-01-15 08:45 | いまを読むノート