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なぜ消費税を上げないのだろうか。


今朝の日経一面に「国債44兆円以下 壁高く」とある。どうにも不思議でならない。壁が高いというのも妙だけど、こういう論理だと、44超円以下に抑えられれば問題ないように映りかねないよね。

今年の歳入は、税収37兆円、税外収入10兆円、合計47兆円とある。本来は、この範囲内で国を運営しなくてはならないはずだ。ところが44兆円もの新規国債を発行、つまり借金してもまだ足りないだろうと言っている。しかも国債発行残高は今年度末で600兆円にのぼるという。これって、大雑把にいえば、年収1000万円の家庭が、現在1億5000万円の借金を抱えた状態であるにもかかわらず、2000万円以上の生活をしているのと同じことだよね。

民主党政権は、4年間は消費税を上げないと言っている。でも、税収を上げずにこのまま進めば、毎年50兆円近い借金(新規国債)が積み上がる。崖っぷちにあるんじゃなかろうか。「見える化」でコツコツ予算削減にトライするのもいいだろうけど、もっと荒療治が必要と思う。ひとつの方法は、キャップ制を導入して年間の歳出の上限を50兆円と決め、それを各省で分配する。だって、それしか歳入がないんだから。もうひとつの方法は、消費税アップ。必要になると想定される歳出に届くまで上げる。

常識的な対策は、歳入を上げるか、歳出を下げるか、両方同時に進めるか、この3つなのだから。このままだと、長期金利が上がって、将来的に歳出に占める借金返済はさらに増えるんじゃないの?そうなったら、さらに国債を発行しなくてはならなくなるよね。まさに火だるま。ほんと、どうするんだろう。

いまの財政状態をきちんと説明し、予想されるシナリオを提示し、消費税導入によるメリットとデメリットも整理して、消費税アップの合意形成をする他ないと思うんだけどなあ。そんな政治決断はできないという現実的な見方もあるけれど、やるしかないんだと思う。今日は、一市民としての、素朴な疑問でした。

by naomemo | 2009-12-09 09:15