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金が売られた時代、買われた時代


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以前も触れましたが、世界的に金に対する注目がヒートアップしている感じですね。思うに、おそらく一番の理由は、基軸通貨ドルの足元が大きく揺らいでいるところにあるのでしょう。基軸通貨が揺らいでいるくらいだから、他の通貨とて安泰じゃないでしょう。さらに、世界経済の重心が、西から東へ移動しつつあることも、影響しているかも知れません。

さて、今日は本の紹介です。この夏、知人の亀井幸一郎さんが金に関する本を出版されました。タイトルは、「金が売られた時代、買われた時代」。なんだか面白そうだなあと思っていたんだけど、ついついツンドク状態にしてしまい、昨日ようやく読み終えたという次第。

金に関する本というと、どうも「陰謀史観」に彩られた感じのものが多い。なぜか、まともな本に出会えない。でも、この人の本は、正確さを尊ぶゆえか、ちょっとややこしい言い回しが散見されるけれど、事実やデータに基づいて書かれているので好感が持てます。そしてもちろん、すこぶる詳しい。そしてまた、金がどういう位置づけにあるのか、じつによく分ります。僕がここであれこれ書くより、原文に当たるのがいちばんでしょう。とくに、第4章以降がドラマチックだし、筆が乗ってきた感じもあり、面白かった。

まえがき

第1章 世界バブル崩壊と金
     2009年再び騰勢を強める金
     金市場、1000ドルはバブルにあらず
     (時間の経過が受け入れる、金1000ドル)
     金市場に需給構造の変化をもたらした金ETFの登場
     導火線の長い打ち上げ花火、それが金市場

第2章 2000年に眠りから覚めた金
     金 かくも不思議なモノ
     転換期としての2000年

第3章 金は国際資本市場を映す鏡
     5年ごとにトレンドを変えてきた金市場とポイント
     としての外部環境の変化
     ドルが上がると金が下がり、ドルが下がると
     金は上がる
     株で儲けたかったら金市場を見なさい

第4章 金が買われた時代と忘れられた時代

第5章 金市場の個別イベントを検証する
     「ワシントン協定」の背景と意義、経過について
     金鉱山における陰と陽
     国内投資家の金へのスタンスの変遷

第6章 金市場が見える国際金融怒濤の時代

終 章 投資対象として本格的に認知された金
     米国中央銀行組織FRBの信認と金


by naomemo | 2009-11-19 08:30