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今週の一枚:ハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」


今週の一枚:ハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」 _c0112103_17323326.jpg


20年前の今日は、東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」が崩壊した日なんですね。当時、大勢の東ドイツ国民がハンマーやらツルハシやらをもって「壁」に殺到しているシーンが、テレビで繰り返し放映されていた。その映像は、いまでも記憶の底に焼き付いています。

これからしばらく、ベルリンの壁崩壊を記念した特集が組まれたり、関係本が出版されたりするのだろうね。いや、もう始まってるね、そういえば。すでにwowowあたりでも映画やドラマの特集が組まれてるし。それなら、こちらのブログもその流れに乗らなくちゃね。なに、大げさなことを書くつもりはありません。記念に、今週の一枚として、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの弦楽四重奏曲77番ハ長調を取り上げるだけのこと。「皇帝」と呼ばれる楽曲です。

この第2楽章の主題は、のちにドイツ国歌に転用されています。もともと、ナポレオン・ポナパルト率いるフランス軍に脅かされていた祖国の人々に、誇りを取り戻してもらうために作曲されたものだからでしょう。ベルリンの壁が崩壊した当日にもよく歌われたそうです。これからしばらくテレビやラジオを通じて耳にすることになるのではないでしょうか。

今回紹介するのは、クイケン弦楽四重奏団による一枚です。エルデーディ弦楽四重奏曲集(全6曲)の前半3曲が入っています。その3曲目が、つまり、弦楽四重奏曲としては77番目に数えられているものです。ハイドン独特のリズムと、ひなびた味わいとが、なんとも心地いい。クイケンたちのハイドンって、ほんと、しぶかっこいい。本題とあんまし関係ないんだけど、こういう言い方って、じつは古今亭志ん朝が大好きだったんだよね。

by naomemo | 2009-11-09 20:30