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相次ぐF1撤退は

ブリジストンのF1撤退発表の二日後に、休日を挟んで、トヨタも完全撤退を発表。なんだかリンクしている感じ。タイミングを図っていたんだね、きっと。意地悪な見方はやめよう。結果として、ブリジストン撤退がトヨタの背中を押した恰好になった。

さて、モータースポーツの最高峰といわれるF1だけど、第1戦は、1950年5月13日に、イギリスのシルバー・ストーン・サーキットで行われている。シルバー・ストーンはもともと軍用飛行場だったが、その2年前の48年に平和利用というか跡地利用でサーキットに生まれ変わったようだ。

その記念すべき第1戦には、24台が参加している。そのうち21台が予選を通過。本戦の結果は、アルファ・ロメオが1、2、3フィニッシュを果たして表彰台を独占している。しかも、その年は全7戦が行われているが、第3戦に組み込まれたインディ500を除く6戦すべてで、アルファ・ロメオ・チームが優勝を遂げている。ぶっちぎりの完全優勝だね。

そして、同年の第2戦では、アルファ・ロメオの一角を崩し、マセラッティが3位に食い込んでいる。さらにF1の顔ともいうべきフェラーリが初登場し、6位、7位、9位、21位に入っている。その後のフェラーリの躍進は目覚ましく、翌年度の第5戦、6戦、7戦を制している。

アルファ・ロメオにしろ、マセラッティにしろ、フェラーリにしろ、イタリアの名車伝説は、戦後処理が進む1950年にすでに始まっていたってことだね。そういえば、イタリアも、日本と同様、敗戦国だったね。ひょっとしたら、国の威信をかけて、という思いがあったのかも知れない。

それにしても、このところのF1をめぐるニュースを見ていると、なにか地殻変動のようなものを感じるね。F1が始まった1950年から、すでに60年、二世代の年月が経過しているし、今回の金融バブル崩壊をキッカケに、ひょっとしたら、ようやく本当の意味で「第二次大戦後の体制からの脱却」が始まったということなのかも知れない。自動車の概念も、大きく変わろうとしているのでしょう、きっと。

おなじようなこと、つまり戦後の基軸の揺らぎのようなことは、さまざまな領域で起きているような気がしないでもないな。

by naomemo | 2009-11-05 08:41