禁煙18日目 恵比寿でルメット


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今晩は連れ合いと恵比寿ガーデンシネマでシドニー・ルメットの新作を観る。その前にパパスで、フレッシュトマト、バジリコのスパで腹ごしらえ。これが意外に旨かった。

さて、ルメットの「その土曜日、7時58分」(邦題)は、緊迫感のある現代的な作品だった。最近流行の過去と現在を往復する時間の使い方を少しひねってあるところも面白かった。 

父親と長男が背負う確執。光と影を互いに持つ兄と弟という宿命的な関係。この永遠のテーマを横糸に、悲劇的なストーリーが展開していく。その悲劇は、偶然の出来事から生み出されたものなのだろうが、必然として捉えられているようにも思えてくる。力作だと思う。が、正直、気が滅入ってしまった。ブラックなんてもんじゃなく、力作であるがため、余計、堪えた。911以降のアメリカ映画には、「救い」のようなものがまったくない暗澹たる結末が多くなったなあ。

ちなみに原題は、"BEFORE THE DEVIL KNOWS YOU'RE DEAD."アイルランドの慣用句から取られたものだという。"May you be in heaven half an hour before the devil knows you're dead."=お前が死んだことに悪魔が気づかぬうちに、なんとか天国に着けますように。けっこう日常的に使われる慣用句のようにも思えるが、映画を見終わった後では、あたかも「父親の贖罪」の言葉のように響いてくる。

脚本ケリー・マスターソン。監督シドニー・ルメット。ルメットは84歳だという。いやはや凄いエネルギーだね。役者も粒揃いだった。兄アンディ役をフィリップ・シーモア・ホフマン、弟ハンク役をイーサン・ホーク、アンディの妻ジーナ役をマリサ・トメイ、兄弟の父チャールズ役をアルバート・フィニー、母ナネット役をローズマリー・ハリス。



by naomemo | 2008-11-28 23:45